英国
政府「電磁波は健康に悪い」を認める
【タイムズ紙、2005年9月11日から】
 2005年9月英国政府は、携帯電話、電柱、パソコンの画面などから出る電磁波に曝されることによって吐き気、頭痛、筋肉の痛みなどを引き起こす可能性があることを初めて認めた。

 電気エネルギーに過敏に反応することで「電磁波過敏症」と呼ばれるこの症状は、これを契機に身体的障害として扱われることになるだろう。

 10月に出る英国保険保護局(HPA)の報告書には、英国で電磁波過敏症が増加していることが報告される予定である。
総人数ははっきりとは把握されていないが、 数千という数に上ると見られている。

 この症状の治療方法は未だに確立しておらず、今後、適切な治療方法の解明が課題となることも報告書に盛り込まれる見込みである。症状に関するリストも公開される。リストには、めまい、心拍の乱れ、記憶障害なども含まれる。

 この病気についてはヨーロッパのほとんどの国では認めておらず、英国政府のこの対応は、既に2000年の時点で電磁波過敏症が身体的障害だと認めたスウェーデンに次いで2番目となる。スウェーデンではおよそ30万人の男女が電磁波過敏症にかかっている。

 
英国政府が電磁波過敏症を認めたことを受け、携帯電話基地局から出る電磁波によって健康を害した人たちも法的な動きに乗り出すことが予想される。

 今年1月、 英国保険保護局(HPA)の代表を務めているウィリアム・スチュアート卿ならびに政府の携帯電話担当官は、電磁波によって健康を害している人たちが少なからずいることを警告し、この問題に関して慎重に調査を行うように求めた。

 HPAは電気に関する科学的論文をすべて再検討した結果、従来は単に心理的なものと見なされていたこれらの症状が身体的な病気であると結論づけた。

 この結論は症状を訴える人たちに対する政策の向上に結びつくにちがいいない。スウェーデンでは電気アレルギーの人たちの自宅や職場での電磁波被曝を減らすために政府が支援している。たとえば、電気コンロをガスコンロに交換する間、自宅に電磁波被曝を防御する特別なケーブルを設置したり、電磁波の進入を防ぐために壁、屋根、床、窓に薄いアルミニウムを張ったりする。

 英国の電磁波問題活動家たちは、携帯電話と同様に、家庭や職場での電気製品も電磁波過敏症を引き起こす環境要因であると確信している。携帯電話アンテナや基地局タワーからの電磁波の暴露も心配の種である。それらが学校や病院のそばに建てられる場合はなおさらである。

 1月にスチュワート卿は携帯電話基地局の建設許可の全国的な見直しを請求し、英国政府は4月にそれに着手した。英国の電磁波被害者たちは、電気製品から出る電磁波に「苦しめられている」と訴えている。電磁波を避けるために生活を変えようとしている人もいる。電磁波汚染がひどくない場所に転居した人たちもいる。

 電磁波問題の運動家たちはHPAの報告が出るのを心待ちにしている。熱心な活動を展開しているNPOパワーウオッチの代表アラスダー・ウィリップ氏は、次のように言う。
「この報告書は、これまで治療法がないとされていた多くの人たちに救いをもたらすことになるだろう」英国電磁波過敏症協会のロード・リード会長は、こう付け加えた。「これで電気汚染という新たな概念が世に定着しはじめるだろう」
 
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